これ、読んでるあなたが男なら図星だと思う。
好きな女性の前で、やたら声が低くなる。普段は絶対しない話を急にし始める。なんなら財布の中身まで気にし出す。——心当たり、あるでしょ?
俺はある。ありすぎて自分でも引くくらいに。
今回は「本命の前でかっこつけてしまう男の心理」を、当事者である男の立場からぶっちゃけていく。世の中の恋愛記事って、だいたい女性目線で「こういう態度をしてたら脈ありですよ♪」みたいなのばっかりだけど、正直あれ、半分くらいズレてるんだよね。
だから今日は、男側のリアルな内面——ダサくて、情けなくて、でも必死な部分を全部さらけ出す。
そもそもなんで男はかっこつけるのか
結論から言うと、怖いから。
意外でしょ? でもマジでこれ。好きな女性に「つまんない男」って思われるのが怖い。「この人、別に大したことないな」って見切られるのが怖い。その恐怖が、見栄という形で噴き出してくるんだよね。
心理学では「自己提示の強化」とか「評価不安」とか、小難しい名前がついてるらしい。でも要するに、好かれたい気持ちと嫌われたくない恐怖が同時に暴走してる状態。アクセルとブレーキ同時に踏んでるようなもんで、そりゃ挙動もおかしくなるって話。
俺自身の経験を話すと——。
大学3年のとき、サークルで気になってた子と初めて二人でご飯に行く機会があった。普段はチェーンの居酒屋で十分な人間が、なぜかその日だけイタリアンのコース料理を予約した。財布の中身は7,000円。カードの限度額をスマホで3回確認した。手汗がやばかった。
(いや、なんでコースにしたんだよ俺…)
しかも食事中、聞かれてもいないのにゼミの研究内容を熱く語り始めてしまった。彼女の目がだんだん泳ぎ始めてるのは見えてた。見えてたのに止められない。口が勝手に動くあの感じ、わかる人いないかな…。
結果? 「今日はありがとう、楽しかったよ!」という社交辞令LINEを最後に、二人きりの食事は二度となかった。
胸のあたりがキュッとなるあの感覚、今でも覚えてる。
かっこつけが暴走する瞬間——自慢話が止まらない地獄
男のかっこつけって、大きく分けて3パターンある。
ひとつ目が「実績アピール型」。仕事の成果、資格、年収に関わるような話をさりげなく(本人はさりげないつもりで全然さりげなくない)ぶっ込んでくるやつ。
ふたつ目が「金遣い見栄型」。急にいい店に連れて行こうとしたり、プレゼントが豪華になったり、タクシーを使い始めたりするパターン。
みっつ目が「経験値マウント型」。旅行先の話、交友関係の広さ、過去の武勇伝。「俺って色んな世界知ってるぜ」アピール。
——ぶっちゃけ、俺は全部やったことがある。
特にひどかったのが20代後半のとき。職場で好きになった女性の前で、担当してたプロジェクトの話を延々と語ってしまった。彼女は営業事務の子で、俺のシステム開発の話なんて1ミリも興味ないのに。
それでも話しながら心のどこかで(今、俺ちょっとデキる男に見えてるかな?)とか考えてた。鏡で見たら、たぶん早口で目が泳いでる痛い男がいただけだろうけど。
後日、共通の同僚から「〇〇さん、あなたのこと”仕事の話しかしない人”って言ってたよ」と聞かされたときの衝撃。視界がグラッと揺れた。マジで。
失敗から学んだ「かっこつけ」の正しい使い方
じゃあかっこつけるのは全部ダメなのかっていうと、そうでもない。
ここが今日一番伝えたいところ。
かっこつけること自体は悪くないんだよ。問題はベクトルが自分に向いてるか、相手に向いてるか。
自分がすごいと思われたくてかっこつける——これは大体コケる。さっき書いた俺の失敗がまさにそれ。
でも、相手を楽しませたい・相手に心地よくいてほしいという方向のかっこつけは、ちゃんと届く。
30代に入って付き合った彼女(今の妻)との初デートでは、この教訓が活きた。
事前に彼女が「スパイスカレーにハマってる」と言ってたのを覚えてて、都内のスパイスカレーの名店を3軒リサーチした。Googleマップのレビューを読み漁り、席の雰囲気まで確認して、一番落ち着けそうな店を選んだ。
デート当日、彼女が「えっ、なんでここ知ってるの!? 来たかったんだよね!」と目をキラキラさせた瞬間——。
(あっ、これだ。この反応が欲しかったんだ。)
心臓がドクドクいってたけど、それは恐怖じゃなくて、純粋な高揚感だった。
「自分を良く見せる」のと「相手のために準備する」のは、見た目は似てるけど中身が全然違う。前者は自分のため、後者は相手のため。そして女性は——いや、人間は——この違いを驚くほど正確に見抜くんだよね。
「覚えてるよ」が最強の武器だった件
本命の女性に対して、男は驚くほど記憶力が上がる。これ、嘘みたいだけどガチ。
好きな子が何気なく言った「最近ピスタチオのお菓子にハマってる」を3週間後に覚えてて、コンビニで見つけたときに買っていく。これだけで女性の反応がまるで変わるのを、俺は身をもって知っている。
ただし——ここで一つ、笑えない失敗談がある。
付き合う前の妻に良いところを見せようとして、彼女の好みや発言をスマホのメモアプリに記録してた時期があった。「チューリップが好き」「辛いものは平気だけど酸っぱいのは苦手」「ディズニーよりUSJ派」みたいなやつを、律儀にメモっていたわけ。
ある日、彼女の前でスマホを開いたとき、そのメモが画面に映ってしまった。
「……これ何?」
背中にサーッと冷たいものが走った。
幸い、彼女は数秒間きょとんとした後、ふっと笑って「なにそれ、かわいいんだけど」と言ってくれた。心底ホッとしたのを覚えてる。でもこれ、人によっては完全にアウトだからね? 真似しないでほしい。というか真似するにしても、もっとバレないようにやれ、頼むから。
大事なのはメモすることじゃなくて、相手の言葉に本気で耳を傾けてるかどうか。その姿勢があれば、自然と記憶に残るもんなんだよ。
緊張してるのがバレバレな男ほど、実は本気
男友達の話をさせてくれ。
普段はめちゃくちゃクールで、飲み会でも隅っこで静かにビール飲んでるようなやつがいる。感情を表に出すタイプじゃない。
そいつが合コンで気になる子を見つけた途端——声のトーンが半音くらい上がった。箸を持つ手がかすかに震えてたし、笑い方がぎこちなかった。帰り道に「俺、今日どうだった? 変じゃなかった?」って聞いてきた声は、ほとんど裏返ってたよね。
(お前、全然普通じゃなかったよ…。)
とは言えなかった。だって俺も同じだから。好きな人の前で完璧に振る舞える男なんて、フィクションの中にしかいない。
むしろ、全く緊張してない男のほうが危ない。余裕があるってことは、その程度の気持ちしかないか、場慣れしすぎてるかのどっちかだから。
ぎこちなくて、言葉に詰まって、耳が赤くなって——そういうダサい姿を見せてる男がいたら、そいつは間違いなく本気。100%。
行動だけが真実を語る——口のうまい男に騙されないために
ここからは少し真面目な話。
男の俺が言うのもなんだけど、言葉だけ上手い男は本当に多い。「君のこと大切に思ってる」「一番好きだよ」——こういう言葉をスラスラ言えるやつほど、行動が伴ってなかったりする。
見るべきは、言葉じゃなくて行動の継続性。
忙しいときでもあなたとの予定を調整しようとしてくれるか。些細な約束でもちゃんと守るか。困ってるときに、頼まれなくても手を差し伸べてくれるか。
一回の派手なサプライズより、毎日の小さな気配りのほうがずっと信頼できる。
俺自身、20代の頃は「気の利いたことを言えばモテる」と勘違いしてた。デートで耳触りのいいセリフを並べて、でも翌日のLINEは面倒で放置して——そりゃうまくいかないよなぁ、と今なら分かる。
30代になってようやく気づいたのは、恋愛って「かっこいい瞬間」の積み重ねじゃなくて、「ダサいけど誠実な日常」の積み重ねだってこと。
この記事を読んでくれた男性へ
もしあなたが今、好きな女性の前でかっこつけてしまう自分にモヤモヤしてるなら——安心してほしい。その気持ち自体は、まったく恥ずかしくない。
ただ、方向だけ間違えるな。
「自分をすごく見せたい」じゃなくて、「相手を笑顔にしたい」。ベクトルをそっちに向けるだけで、同じかっこつけでも届き方がガラッと変わるから。
完璧な男を演じる必要なんてない。むしろ、緊張してる姿とか、ちょっとズレた気遣いとか、そういう不完全なところにこそ、人の心は動かされるもんなんだよね。
見栄を張るなら、相手のために。かっこつけるなら、相手の笑顔のために。
そこさえブレなければ、大丈夫。あなたの不器用な本気は、ちゃんと届くから。
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