彼女のインスタを見るたびに、胸のあたりがギュッと締まる感覚。デート中、目の前にいるのに、彼女の視線はずっとスマホの画面。「ちょっと待って、これ撮るから」——何度目だよ、その台詞。
俺も経験者だから、わかる。あの、じわじわと自分の存在意義が削られていく感じ。
「スペック彼氏」にされた3ヶ月
28歳の時、マッチングアプリで出会った2つ下の女性。見た目も可愛くて、初デートの会話も弾んだ。(やった、これはイケるぞ)と心拍数が上がったのを覚えてる。
付き合って最初の1ヶ月は普通に楽しかった。
異変に気づいたのは、彼女の友達との飲み会に呼ばれた時。席について5分もしないうちに、彼女が友達に向かってこう言い始めた。
「彼、○○(企業名)で働いてるんだ〜」 「しかも○○部署だよ?すごくない?」
……え?
俺の目の前で、まるでブランドバッグを見せるみたいに、俺の”スペック”を披露し始めたわけ。背中にじわっと嫌な汗が出た。名前じゃなくて肩書きで紹介される違和感。あの瞬間、テーブルの下で自分の拳がギュッと握られてた。
(俺って、人間じゃなくてトロフィーなのか?)
これが「パートナーのアクセサリー化」ってやつの正体。
あなたの彼女、こんな行動してない?
当てはまるものがあったら、黄色信号どころか赤信号かもしれない。
① デートの基準が「映え」最優先
レストラン選びで「美味しさ」より「写真映え」を重視する。料理が来た瞬間、フォークより先にスマホを構える。せっかくのアツアツのパスタが冷めていくのを、ただ見てるしかないあの時間…マジで地味にキツい。
俺の元カノは、ラーメン屋ですら「ここインスタで見たことない店だからダメ」って却下してきた。(いや、味で選べよ…)って喉元まで出かけたけど、飲み込んだ。
② 写真撮影を拒否すると不機嫌になる
「なんで撮らせてくれないの?」 「私の幸せシェアするのがそんなに嫌なの?」
この台詞、聞いたことあるでしょ。こっちは単純に、今この瞬間を二人で楽しみたいだけなのに。なぜか「非協力的な彼氏」のレッテルを貼られる理不尽。
ある時、思い切って「二人だけの時間を大事にしたい」って伝えたら、彼女の顔がスッと冷たくなった。まるでシャッターが降りるみたいに。あの表情、今でも忘れられない。
③ いいねの数で機嫌が変わる
投稿のいいねが多い日はご機嫌。少ない日は不機嫌で、なぜかこっちに八つ当たり。
知り合いの男は、仕事が忙しくて3日間連絡できなかった時、彼女からこんなLINEが来たらしい。
「あなたが冷たいから、私の投稿のいいねも減ったんだけど」
……は? フォロワーの行動まで俺のせい? スマホの画面を二度見したって言ってたよ、彼。
④ 他のカップルと常に比較してくる
「○○ちゃんの彼氏、ティファニーのネックレスプレゼントしてたよ」 「△△のインスタ見た?あのホテル、私たちも行きたい」
比較、比較、また比較。終わりがない。どれだけ頑張っても、インスタには上がいる。このレースにゴールはないんだよ。
なんでこうなる?——承認欲求の”根っこ”を理解する
ここまで読んで「うわ、俺の彼女じゃん」ってなった人、ちょっと待ってほしい。
怒りや呆れだけで片付けると、本質を見逃す。
承認欲求が異常に強い人の多くは、心の奥底に「自分には価値がない」という恐怖を抱えてる。幼少期に親から十分な愛情をもらえなかった。学校で居場所がなかった。過去の恋愛で深く傷ついた。理由は人それぞれだけど、共通してるのは**「素の自分では愛されない」という強烈な思い込み**。
だからインスタで”盛る”。華やかな恋愛を演出する。フォロワーからの「素敵!」「羨ましい!」が、かろうじて自己肯定感を支えてる。
でもさ、それって砂の城なんだよね。波が来たら一瞬で崩れる。だから常に新しい「いいね」を求め続ける。永遠に満たされない。
俺が元カノと別れた後、冷静になって気づいたのはこれだった。彼女は俺を愛してなかったんじゃなくて、自分自身を愛せなかった。その穴を俺やインスタで埋めようとしてただけ。
(あの時もっと早く気づいてたら、違う結末もあったのかな)
最も危険なパターン——「略奪」で承認を得ようとする女性
正直、ここは書くか迷った。でも、実際に被害に遭った友人がいるから書く。
承認欲求が極端に歪むと、「友人の彼氏を奪う」という行動に出るケースがある。相手を好きなわけじゃない。「あの子より私の方が上」と証明したいだけ。
友人のケースでは、彼の当時の彼女が、共通の友人の彼氏にわざと色目を使ってた。そして少しでも反応があると、「ほらね、私の方が魅力的でしょ?」とドヤ顔。
……ゾッとしたよ、その話聞いた時。恋愛感情じゃない。ゲーム感覚。人の気持ちを踏み台にして、自分の承認欲求を満たしてるだけ。
こういう人と付き合ってると、常に「試されてる感」がつきまとう。他の男からのDMをわざと見せてきたり、「あの人、私のこと誘ってきたんだけど」ってほのめかしたり。(俺を嫉妬させたいの? それとも保険をかけてるの?)——どっちにしろ、心がすり減る。
じゃあ、どうすればいい?——経験者として伝えたい3つのこと
まず、あなたの感覚は間違ってない。
「自分が器小さいのかな」「俺が我慢すればいいのかな」って思ってるなら、それは違う。パートナーとしての尊厳が侵されてる状態で、違和感を覚えるのはむしろ健全な反応。自分を責めなくていい。
次に、一度ちゃんと話し合う。
「インスタの投稿が多いのが嫌だ」じゃなくて、「二人の時間をもっと大切にしたい」「俺は肩書きじゃなくて、人間として見てほしい」って、自分の気持ちを率直に伝えてみる。
俺はこれをやらなかった。モヤモヤを飲み込み続けて、ある日プツッと限界が来て、一方的に別れを切り出してしまった。今振り返ると、ちゃんと向き合う時間を作るべきだったと思ってる。
伝えた上で、彼女が変わろうとしてくれるなら、一緒に乗り越えられる可能性はある。承認欲求の根っこにある不安を、二人で少しずつほぐしていけるかもしれない。
でも——伝えても何も変わらない、むしろ逆ギレされるなら。
その時は、離れる勇気を持つ。
これが一番しんどい選択だってわかってる。情もあるし、楽しかった時間の記憶もある。でもさ、あなたの人生は、誰かの承認欲求を満たすためにあるわけじゃないから。
俺が別れを決断した夜、部屋で一人、天井を見上げながら思ったこと。
「俺はこの3ヶ月、彼女の”舞台装置”だった」
その言葉が浮かんだ瞬間、悔しさと安堵が同時に押し寄せてきた。涙は出なかった。でも、胸の奥にずっと詰まってた何かが、すっと溶けていく感じがした。
最後に——本当の恋愛って、たぶんこういうこと
インスタに載せなくても幸せな時間。写真に残さなくても忘れない瞬間。誰にも見せない弱さを、安心して見せられる関係。
格好悪い寝顔も、仕事で疲れてボーッとしてる姿も、全部ひっくるめて「この人がいい」って思える。そういう恋愛が、きっと本物なんだと思う。
スマホを置いて、目の前の人の目を見る。いいねの数じゃなくて、自分の心臓の音を聞く。
それだけで、恋愛の景色はガラッと変わるから。
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