サプライズとか、正直苦手だった。
俺は地味な男だ。ファッションセンスもないし、口下手だし、SNSで見るような派手な演出なんて恥ずかしくてできない。「100本のバラ」とか「フラッシュモブ」とか、ああいうの見ると「すげえな」とは思うけど、自分がやるイメージは全く湧かない。
でもさ、彼女を喜ばせたい気持ちはあるわけよ。
「地味だから何もできない」って諦めていいのか? そんなことないよな。
今日は、俺みたいな地味な男でも彼女を感動させられたって話をする。失敗談も恥ずかしげもなく晒すから、覚悟しといて(笑)
派手な演出=いいサプライズじゃない
最初に言っとく。
派手な演出ができる奴がモテるわけじゃない。
俺、これ理解するのに時間かかった。昔は「俺みたいな地味な奴は恋愛で不利だ」って本気で思ってたから。
大学の時、初めての彼女ができて。
誕生日が近づいてきた時、めっちゃ焦った。「何かサプライズしなきゃ」「でも何すればいいんだ」って。
ネットで「彼女 誕生日 サプライズ」って調べまくって、出てくるのは派手な演出ばかり。ホテルの部屋を花で埋め尽くすとか、高級レストラン貸し切るとか。
(無理だろ…金もないし、そもそも俺がやったら不自然すぎる)
でも「何かしなきゃ」っていう焦りだけはあって。
結局どうしたかっていうと、中途半端にそういうの真似しようとして、大失敗した(泣)
当日、サプライズケーキを用意して、部屋に風船飾って、彼女を呼んだんだけど…反応が微妙だったんだよね。「ありがとう」とは言ってくれたけど、なんか「え、これ?」みたいな空気。
後から友達経由で聞いたんだけど、「なんか無理してる感じがして逆に気を使った」って言ってたらしい。
ガツンときたね。
俺、サプライズの本質を完全に勘違いしてた。
地味な俺が彼女を号泣させた、たった一つのこと
その失敗から数年後。
社会人になって、今の彼女と付き合い始めた。
彼女の誕生日が近づいてきた時、また同じ不安が襲ってきた。でも今回は、派手な演出はやめようって決めてた。
(俺らしくないことして失敗するくらいなら、俺にしかできないことをやろう)
で、何をしたかっていうと。
彼女が3ヶ月前に、何気ない会話の中で言ってたことを覚えてたんだよ。
「小学生の時読んでた絵本があってさ、タイトル忘れちゃったんだけど、確か青い鳥が出てくる話で…すごい好きだったんだよね」
その時は「へー」って流しただけだったんだけど、なぜかその言葉が頭に残ってた。
で、俺、仕事終わりに古本屋巡りを始めた。
大型書店じゃなくて、昔ながらの古本屋。青い鳥が出てくる絵本なんて星の数ほどあるけど、片っ端から見ていった。店員さんに聞いたり、ネットで検索したり。
2週間くらいかけて、ようやくそれらしい絵本を見つけた。
表紙がちょっと色褪せてて、角が少し折れてる。でも中身はきれい。値段も1000円しなかった。
誕生日当日。
高級レストランとかじゃなくて、いつも行く定食屋で飯食って、その後公園のベンチに座って、俺その絵本を渡したんだよ。
「これ、前に言ってた絵本じゃないかなって思って」
彼女、最初きょとんとしてた。
でも絵本開いた瞬間、表情が変わった。目が大きくなって、手が震えて。
「…これだ。これ、ずっと探してたやつ…」
そっから涙がボロボロ出てきて、止まらなくなった。
俺、マジで焦った。「え、なんで泣いてるの、大丈夫?」って。
そしたら彼女、泣きながら笑って言ったんだ。
「私が3ヶ月前に一回だけ言った話、覚えててくれたんだ…しかも、探してくれたんだ…」
その声、震えてた。
彼女が泣き止んだ後、色々話してくれた。その絵本は、亡くなったおばあちゃんが読んでくれた思い出の本だったって。引っ越しの時になくしちゃって、ずっと心の片隅で「もう一度読みたいな」って思ってたらしい。
でもタイトルも作者も覚えてなくて、探しようがなかった。
俺が見つけてくれたことで、おばあちゃんとの記憶がフッと蘇ってきたんだって。
その日、公園のベンチで彼女は俺の肩に頭を乗せて、絵本を読み返してた。
派手な演出は何もしてない。1000円の古本渡しただけ。
でもこれが、俺が今まで人にあげたプレゼントの中で、一番喜ばれたものだった。
サプライズの本質:相手をどれだけ見てるか
この経験から学んだことがある。
サプライズで大事なのは、予算でも派手さでもなくて、「相手をどれだけ見てるか」なんだよ。
彼女が何気なく言った一言を覚えてること。それを実現するために時間と手間をかけること。
これって、派手な演出よりずっと難しいし、ずっと価値がある。
SNSで見るようなサプライズは確かにすごいよ。でもさ、あれって誰にでもできることでもあるんだよね。お金さえあれば、業者に頼めば実現できる。
でも、相手の小さな言葉を拾い上げて、それを形にすることは、お前にしかできない。
失敗談:気合い入れすぎて空回りした話
ここで、もう一つ失敗談を晒す。
前の彼女との話なんだけど。
彼女が仕事で落ち込んでた時期があってさ。プロジェクトが頓挫して、上司から詰められて、めっちゃ参ってた。
電話で泣きながら話してて、俺も何とかしてあげたくて。
で、俺何を思ったか、次の日仕事休んで彼女の会社の前で待ち伏せしたんだよ(笑)
朝から立って待ってて、彼女が出社してきた時に「迎えに来たよ!今日一緒にいよう」って。
俺的には、遠距離恋愛の彼みたいな感動的な展開を想像してたわけ。
でも彼女の反応は…「え、なんで?仕事は?」って困惑してた。
そりゃそうだよな。彼女は仕事があるんだから、急に来られても困る。しかも俺が仕事休んでるって知って、余計に申し訳なさそうな顔してた。
結局、「ありがとう、でも今日は無理だから」って断られて、俺は一人で帰った。
恥ずかしかったし、情けなかった。
後から冷静に考えたら、完全に自己満足だったんだよね。「俺がこうしてあげたい」っていう気持ちが先走って、彼女が何を必要としてるか全然考えてなかった。
相手のためじゃなくて、自分のためになってたんだよ。
本当に響くサプライズ:タイミングと相手の状況を読む
じゃあ、正しいサプライズって何なのか。
友達の話なんだけど、これがめっちゃ参考になった。
友達が遠距離恋愛してて。彼女が東京、友達が大阪。
ある時、彼女から「仕事で大失敗しちゃった」って電話が来た。めっちゃ落ち込んでて、泣いてて。
友達はその電話が終わった後、すぐに行動した。
翌朝の新幹線のチケットを取って、始発で東京に向かった。そして彼女の会社のロビーで待ってたんだって。
彼女が出社してきた時、友達が立ってた。
「昨日の声聞いてたら、どうしても抱きしめたくなって」
彼女、その場で泣き崩れたらしい。
でもここで大事なのは、友達は彼女の邪魔をしなかったこと。
午前中だけ一緒にカフェで話して、励まして、またすぐ大阪に戻った。彼女の仕事の邪魔にならないように、でも「お前のこと心配してる」っていう気持ちは最大限伝えた。
これが、本当に相手を思ったサプライズなんだよ。
自分の気持ちを押し付けるんじゃなくて、相手が今何を必要としてるか考える。
地味な男の武器:観察力と行動力
俺みたいな地味な男が持ってる武器って、実は二つある。
①観察力
派手な奴は、自分が目立つことに意識が行きがち。でも地味な俺たちは、相手を見る時間がある。
彼女が何を好きか、何に困ってるか、何気ない会話の中で何を言ってたか。
そういう小さなことを拾い上げる力。
②行動力
派手な演出はできなくても、地道に動くことはできる。
古本屋を何軒も回る。ネットで調べまくる。手間と時間をかける。
これって、お金じゃ買えない価値なんだよ。
勇気を出して告白した話:過去を打ち明ける
最後に、もう一つ話をさせてほしい。
これは「サプライズ」とは少し違うんだけど、「驚かせた」っていう意味では同じかもしれない。
俺、彼女に言ってないことがあった。
家族のこと。
俺の実家、めっちゃ複雑でさ。親が離婚して、借金もあって、正直あんまり関わりたくない環境だった。
成人してから実家を出て、できるだけ距離置いて生きてきた。
でも彼女と結婚を考え始めた時、「このまま隠し続けていいのか」って思うようになった。
いつかバレる。バレた時、「なんで言ってくれなかったの」ってなる。
それより、今ちゃんと打ち明けた方がいい。
でもさ、怖いじゃん。こんな家族の話したら、引かれるんじゃないかって。
ある夜、意を決して話した。
「実は、俺の家族のことで話しとかなきゃいけないことがあって」
彼女の表情が固くなった。(やばい、やっぱ言わない方がよかったかな)って一瞬思ったけど、もう後には引けない。
全部話した。親の離婚、借金、俺が実家と距離置いてる理由。
話してる間、手が震えてた。声も少し上ずってたと思う。
彼女は黙って聞いてた。
俺が話し終えた後、数秒の沈黙。
この数秒が、マジで長かった。
そしたら彼女、ゆっくり口を開いた。
「教えてくれてありがとう。そういう過去があったんだね。でも、それで私の気持ちが変わることはないよ。むしろ、そんな環境から抜け出して、今ここにいるあなたを尊敬する」
その瞬間、肩の力が抜けた。
涙が出そうになったけど、必死に堪えた。堪えきれなかったけど(笑)
彼女は続けた。
「重い話、打ち明けるの勇気いったよね。でも、これから一緒に生きていくんだから、お互い知っとかなきゃいけないこともあるし。隠さないで話してくれて、本当にありがとう」
この日、俺たちの関係は一段階深くなった気がした。
弱さを見せることも、一種のサプライズなんだよね。
「完璧な自分」を演出するんじゃなくて、「本当の自分」を見せる勇気。
これも、相手を驚かせる一つの方法だと思う。
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